戦争と貧困

2015年09月24日

国会の終盤は安保法制の関係に注目が集まりました。

そのかげて、他の法案についても、
いろいろと動きがありました。

労働者派遣法については、一定の報道がされていますが、
異例ともいえる詳細な付帯決議については、
あまり報道されていません。

この法案の懸念の多くは、この付帯決議で
指摘されていますで、
今後の検証において活用をさせていただくことになろうかと
思われます。

不安定低賃権労働(ワーキングプア)の蔓延が
この国の貧困の拡大をもたらし、
その影響が、その家庭で育った子どものに及びます。

大学の学費が高騰し、その工面ができずに
奨学金を借りる学生が増え、
仕送りも減ってきているので、アルバイトをせざるを得ない
学生が増えています。

学生のアルバイト収入は、以前は「趣味」のためだったものの、
現在では多くが「生活」のためとなっています。

そのため、法的知識がないこともあり、
収入がないと生活できないので、
過酷な環境でも働かざるを得ず、
これが「ブラックバイト」の温床になっています。

大学を卒業すると、奨学金の返還か始まるため、
どんなひどい労務環境でも返還のために辞められず、
これが「ブラック企業」の温床となっていると言われています。

こんなとき、もし、「●●●に入れば奨学金の返還が免除」
となれば、生存のために、多くの方が入ってしまうかも・・・。

戦争のあるところに貧困があることは、歴史から学べるところです。

つまり、貧困対策、生活困窮者支援は「平和」活動であり、
貧困問題が深刻化した現在においては、
この意味での「平和活動」を積極的に行っていくような
「積極的平和主義」の実践を期待したいところです。


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Posted by わかくす法律事務所 at 23:36 │貧困対策